ピースボートが豪華客船『パシフィックワールド号・プリンセスクルーズ』で世界一周!!

オリンピックのホテル船に選ばれた豪華客船『パシフィックワールドを大型チャーター

ピースボートがあの由緒あるプリンセスクルーズで使用していたサンプリンセス号をチャーターし、世界一周クルーズを出しています。歴史あるプリンセスクルーズからの『プリンセス』の冠を与えられた由緒ある客船です。

ピースボート名は「パシフィックワールド号」です。

コロナウイルスの影響により、2020年には世界中の旅行業界が大打撃を受けました。世界有数のクルーズ会社である『プリンセス・クルーズ』も大きな被害を受け、多くの船の権利を他者に売却したようです。その結果、『プリンセス・クルーズ』から手放された「サン・プリンセス」は、船名を『パシフィック・ワールド』に改名しました。

『パシフィック・ワールド(旧サン・プリンセス)』は、JTBが世界一周クルーズに使用したことで有名な客船です。この『パシフィック・ワールド』をピースボートがチャーターすることになった背景や、これまでピースボートが使用してきた『オーシャン・ドリーム号』との違いを整理しました。また、JTBが同船で世界一周クルーズを行った際の料金設定と、ピースボートの料金設定を比較し、考察していきます。

パシフィックワールド号とオーシャンドリーム号との違い

ピースボートが10年近く使用していた船が『オーシャンドリーム号』です。豪華客船と比べると、かなりリーズナブルに世界一周できた船で、私が乗ったのも『オーシャンドリーム』でした。工事が多い船として有名でした(笑)が、評判よりよい船だったという印象があります。

ピースボートが新しく借りた船『パシフィックワールド※サンプリンセス』と比較してみました。

データサンプリンセスオーシャンドリーム
総トン数77441トン35265トン
全長261.31m204.76m
船幅32.25m26.31m
喫水8.10m7.10m
初就航1995年12月1982年1月
船籍バミューダパナマ
総乗客定員2419人1422人

パシフィックワールド号を借りた理由

以下のように校正しました:


これまでのピースボートクルーズでは、定員1200人の3万トンの船に約1,000名が乗船していました。4人相部屋がピースボートの特徴の一つでしたが、ソーシャルディスタンスを保つ必要性もあり、『パシフィック・ワールド(旧サン・プリンセス)』では、2人相部屋が新設されています。

コロナ後の世界一周の取り組み

コロナ後の船旅の取り消し(キャンセル)は、直前まで可能になっています。
ピースボートの取り消し(キャンセル)は、出発の90日前までというルールでした。90日を過ぎると取消料として5%、60日を過ぎると10%、30日を過ぎると20%のチャージが発生しました。しかし、コロナウイルスの影響があった時期は、出発の7日前まで変更手数料や取消料がかからないルールに変更されていました。また、希望するクルーズの変更(例えば、20●●年の旅から20▲▲年の旅への変更)も追加代金なしで可能です。

コロナ後初の世界一周クルーズのときは、安全を第一に考えたコロナウイルス感染症対策の案内も行われました。乗船時にはサーマルカメラを使用した発熱チェックが徹底され、症状が確認された場合は、世界一周当日でも乗船できない仕組みが導入されていたそうです。

コロナ後初の世界一周クルーズ中は、船内のソーシャルディスタンスを考慮し、間隔を空けて並んだり、入室の人数制限が設けられたそうです。

ピースボートならではの船内企画にも変化が見られます。大勢が一か所に集まる機会を減らすため、企画は中継や録画形式に移行されました。

また、寄港地においてはオプショナルツアーの参加が必須とされる場所も多数あったと聞いています。さらに、船内各所の消毒対策も、これまで以上に徹底され、清潔に保たれるようです。

『パシフィックワールド※サンプリンセス』に変更した理由のひとつは、換気のしやすさともいわれています。この船は1990年以降に建造されたため、これまで使用していた船よりも船内の換気システムが大幅に向上しています。さらに、4層吹き抜けのアトリウムも完備した客船です。

JTBとピースボートの世界一周料金を比較

ピースボートが借りたパシフィックワールド号は、旅行会社大手のJTBが世界一周クルーズとして使用した豪華客船サン・プリンセス号です。

[プリンセス・クルーズが本格的にメガシップ戦略に乗り出した7万7000トン型シリーズの第一船。シアターやショーラウンジなどのエンターテインメントも充実しており、豊富な施設のバリエーションを楽しみながら、船旅の雰囲気を満喫することができます。]引用:公式サイト

大手旅行会社JTBが世界一周クルーズに乗り出した際に使用した『パシフィックワールド※サン・プリンセス』を、ピースボートが2023年から使用しています。

当時、JTBが世界一周クルーズを発表したのは衝撃的な出来事でした。新聞の一面を使って大々的に広報していたのを覚えています。JTBが使用していた同じ船でピースボートが世界一周を行います。

ピースボートが船を借りると、世界一周料金が下がることはよく知られています。ここでは、JTBとピースボートの料金を調べて比較してみます。

ペアタイプ、シングルタイプの格安料金を比較しました。

二人部屋となるペアタイプ※相部屋も可能

サンプリンセス(JTB)格安料金サンプリセンス(ピースボート)格安料金
オーナーズスイート868万円Aバルコニースイート570万円
ジュニアスイート628万円Bジュニアスイート440万円
海側バルコニーA(中央)398万円CスタンダードバルコニーⅠ260万円
海側バルコニーB(中央より)368万円DスタンダードバルコニーⅡ245万円
海側プレミアム298万円EアウトサイドⅠ182万円
海側ステート268万円FアウトサイドⅡ180万円
内側ステート208万円Gエコノミー165万円
*パシフィックワールド号発表当時の価格です。

一人部屋となるシングルタイプ

サンプリンセス-JTB格安料金サンプリンセス-ピースボート格安料金
シングル・海側バルコニーA(中央)796万円Iシングル・スタンダードバルコニーⅠ314.5万円
シングル・海側バルコニーB(中央より)736万円Jシングル・スタンダードバルコニーⅡ306万円
シングル・海側プレミアム596万円Kシングル・アウトサイドⅠ292.4万円
シングル・海側536万円Lシングル・アウトサイドⅡ289万円
シングル・内側416万円Mシングル・エコノミー270万円
*パシフィックワールド号発表当時の価格です。

船賃以外にかかる諸経費となる港湾使用税(ポートチャージ)、チップ代も比較してみました。

サンプリンセス-JTB諸経費サンプリンセス-ピースボート諸経費
港湾諸税120000円港湾諸税52000円
船内チップ182000円船内チップ86400円
*パシフィックワールド号発表当時の価格です。

驚くことにピースボートがチャーターしたことにより、かなり激安になっています。部屋代だけでなく、チップ、港湾使用税(ポートチャージ)にも違いがでてきます。世界的に有名な船にも関わらず、格安料金で世界一周することが可能です。

パシフィックワールド※サンプリンセス号のまとめ

ピースボートは2隻体制での運航を計画していた矢先、コロナウイルスの影響により世界一周の旅が出航できなくなりました。ピースボートに乗りたい人や応援している人たちが申し込みをし、今か今かと待ち続けている状況でした。2020年前半には経営が不安視されることもありましたが、過去のピースボート乗船者による寄付やクラウドファンディングにより回復しています。

2隻での運航をやめ、1隻で航行するのは最善の選択だと思います。

ピースボートらしくないラグジュアリーな船ではありますが、この料金で『パシフィックワールド※サン・プリンセス』に乗れるのは非常に魅力的だと思います。この記事の内容は、ピースボートに電話で問い合わせた内容をもとに作成しました。

コロナの影響が少なくなった現在は、4人相部屋は復活しています。船のグレードが非常に高く、海を望む4層のアトリウムロビー、大型スクリーン付きのプールデッキ、エアロビスタジオなどが整っています。また、全室に冷蔵庫も完備されています。

船が大きすぎるゆえに、これまでのような船上での世代を超えた交流は減っています。東京オリンピックのホテルシップとして使われる予定だった豪華客船『サン・プリンセス』の船内見学会を楽しみにしています。