ピースボートで世界一周できるのか!?
「世界一周なんて、金持ちのすることだ。」なんて思っている人には、「世の中は広いよ」と言いたいです。しっかり探せばあるものなんです。
ピースボートという名前を聞いたことはないでしょうか?もしくは、居酒屋などでトイレに貼られている「ピースボート地球一周ポスター」を目にしたことがありませんか?そう、このピースボートは、お金持ちじゃなくても世界一周ができる旅なのです。
ピースボートに乗った体験者である私が言うのだから、これはウソではありません(笑)。
ピースボートの費用を調べる
そもそも、このピースボートというNGO団体は、料金の安さがひとつのメリットだと思います。どのくらい安いのか調べてみました。乗船費用が100万円代。
しかも時期によっては「若者応援キャンペーン」で30歳未満は129万円になることもあります。私がピースボートで世界一周した時期は129万円が最低価格だったので、ちょっと悔しい思いをしています(泣)。
運命ですね。129万円であれば、社会人を5年ほど経験している人には手が出せない金額ではありません。軽自動車1台を買ったと思えば、3ヶ月で平均20ヵ国も回れてしまいます。それって安いの?と言われるかもしれないので、同じく日本発着の世界一周の船旅の金字塔である「飛鳥Ⅱ」を引き合いに出してみます。
この「飛鳥Ⅱ」の最低価格が600万円。その差は約430万円。こここそ「世界一周なんて、金持ちのすることだ」と思われる所以(ゆえん)ですね。「ぱしふぃっくびいなす」で530万円。「日本丸」で590万円かかります。どれほど安いのかがわかるのではないでしょうか?
ちなみに他のクルーズ船は二人部屋の料金なので、実際には倍の金額がかかります。他の船は二人参加が基本になっています。ピースボートには4人部屋という部屋があります。
この部屋の一番安い金額が129万円です。金額の兼ね合いもあり、他のクルーズ船は、ほとんどのお客さんが高年齢の方になります。ピースボートは安さの関係で、1000人中、約300人が若者(10~20代)というのも、若者にとっては好都合です。海外旅行に行ったことがない人にはわからないかもしれませんが、スペイン1ヵ国に旅行に行くだけでも20万~30万円かかるので、平均20ヵ国で129万円のピースボートの安さは破格の値段だと言っていいでしょう。
ピースボートのボランティアスタッフで割引を貯めてみた
129万円での世界一周は決して安い買い物ではありません。海外に行って遊ぶのに、こんな大金を払うのは考えものですよね。
そこでピースボートは、若者を応援するために、乗船前にボランティア活動をすれば129万円全額割引をしてくれるという「ピースボートボランティアスタッフ制度」があります。これはすごい!そんなうまい話があって良いものだろうか。いや、私は騙されない。と思いつつ、ネットで調べたり実際に説明会に参加して話を聞いてみました。そうすると案外ウソではありませんでした。
なんでも「ピースボートボランティアスタッフの制度」は、ピースボートで世界一周に行く乗船前にポスターを貼ったりすると、割引が貯まり、その分が乗船費用から割り引かれるというシステムなのです。
しかもこの割引の上限金額を聞いてビックリしました。なんと船賃129万円全額が割引対象なのです!実際にピースボートに全額(129万円)割引を貯めて乗船した人は多いようです。
条件としては、35歳未満の人で、ピースボートのボランティアに関する説明を5分ほど受け、ピースボートボランティアスタッフ登録用紙に記名さえすれば誰でもボランティアスタッフ割引を貯められます。35歳以上の人でもピースボートの船賃が半額まで貯められます。しかもシフトもありません。空いた時間にピースボートの世界一周ポスターを貼るだけなんて言うもんだから、説明会でボランティアスタッフの登録をしておいて損はありませんよね。
「ボランティアスタッフ」に関しては、また別の記事で書かせてもらいます。
私は社会人を1年経験してからボランティアスタッフの説明会に行きました。そんなもんだから、貯金はほぼありませんでした。
いやいや、世界一周したんだから少しはあったでしょうと思われがちですが、現実的に「ピースボートで世界一周行きたい!」と思った時の銀行通帳残高は1万円ほどでした。お恥ずかしい。。。
そこから半年間、【たまに】ピースボートのボランティアスタッフに関わりました。そしてなんと!半額割引を貯めてピースボートで世界一周に行くことができました。このピースボートですが、本当にお金なくても乗れる!ということが、実際に体験してわかりました。
わたしが乗船した際の様々な費用を算出してみました。
■乗船費用 ・・・129万円
■諸経費 ・・・12万円
■ツアー代 ・・・15万円
■おこづかい ・・・17万円
□ボランティア割引 ・・・60万円
合計 113万円
諸経費の中には、ビザの取得代金、ポートチャージ代(港に船をつけるためのお金)、チップ代(乗船中のクルーへのチップで1日500円の計算)が含まれています。クルーズによって多少の誤差がありますので、乗りたい世界一周のパンフレットを見てみてください。
そしてツアー代です。乗船前に各港での行動を「自由行動」か「オプショナルツアー」の2択で選ぶことになります。僕の場合は24カ国の港を訪れ、半分くらいの国でオプショナルツアーを取りました。寄港地での観光ツアーは1回15,000円くらいが平均だと思います。
ただ、ツアーによっては5,000円~40万円のものまであります。どのオプショナルツアーを取るかで、金額は大きく変わってきます。ツアーに関することも、また別の記事で書かせてもらいます。そんなに高いツアーは取りませんでした。
おこづかいは港で使うレストランなどでの食事代やバス、タクシーなどの交通費、世界遺産、美術館などの観光地を見学するための入場料などに使います。私の17万円では少し足りなかったので、20万円くらいあると十分に楽しめると思います。まあ、おこづかいをもう少し節約すれば15万円くらいでも行けますよ。
ピースボートの費用60万円
ボランティア割引は129万円まで貯めることができますが、【たまに】ピースボートの活動に参加するだけだったので、乗船までに60万円分しか貯められませんでした。しかし、ピースボートのボランティアスタッフ制度を最大限に活用して129万円を貯めると、乗船費は無料になり、約50万円で世界一周ができてしまうのです。
これで「世界一周なんて、お金持ちのすることだろうな~」なんて言葉を使って諦める必要はありません。50万円であれば、頑張って生活を切り詰めれば、半年もあれば貯められるのではないでしょうか。
ピースボートのボランティアスタッフの活動のひとつであるポスター貼りは大変ですが、案外すぐに貯まる制度です。私の場合、週5日くらいの活動を2ヶ月続けて60万円を貯めることができました。
これはなかなか短期間で頑張ったと思っています(笑)。スタッフさんの話によると、2ヶ月間全力でピースボートのボランティアスタッフとして活動し、129万円を貯める猛者もいるそうです。
毎回の世界一周で数人は、2ヶ月で全額割引を達成して無料で参加しているとのことです。実際に船に乗ってから2ヶ月で全額船賃を貯めた人たちにも出会いました。本当に可能なのです。「夢は世界一周!」だと思っていた「世界一周」は、案外速く手の届く場所にあったのです。
ピースボートに乗るためのプランを考える方法
ただ、計算の中には生活費が含まれていません。家賃や携帯代など、乗船を決めてから乗船するまでの費用、乗船中の費用、そして乗船後のことも考える必要があります。
お金の計算が面倒だなと思っている人は、ぜひスタッフに相談してみてください。ピースボートのスタッフは全員が、一度はお客さんとして乗船した経験があります。自分たちも同じ道を通ってきたので、お金への不安についてもかなり良心的に相談に乗ってくれます。
ピースボートの乗船費用や生活費の見積りについては、「プランニング」と呼ばれる30分ほどの相談時間で一緒に考えてくれます。今後どのくらいのペースで貯金や割引を貯めていけば良いのかも、親身になってアドバイスしてくれます。
お金の管理があまり得意でない私にとっては、とてもありがたいサポートでした。
世界一周費用まとめ
ピースボートがどれだけ安いのか、その安さのカラクリなどをお伝えしましたが、少しは伝わったでしょうか?とにかく私が言いたかったのは「ピースボートは、お金があまりなくても世界一周に行ける!」ということです。
若者にとって、世界一周なんて夢の話かもしれません。しかし、この記事を読んで、一番のネックであるお金というハードルが少しでも下がり、「世界一周は夢じゃないんだ!」という希望を持っていただければ嬉しいです。
貯金1万円からスタートして、半年で乗船できた私が言うのですから間違いありません(笑)。ぜひ、その夢を諦めないでください。