ピースボートセンターに実際に行ってみた！

ピースボートセンターとは、国際NGOピースボートが運営する事務所のことです。現在は5つの都市に存在し、「職員が仕事をする場所」という意味の「事務所」以上に多くの役割を担っていると感じます。ピースボートセンターでは、一体どんなことが日々行われているのでしょうか？私の体験談をもとに、具体的にまとめてみました。

東京、横浜、名古屋、大阪、福岡でボランティア説明会

ピースボートのボランティアスタッフとは、広報活動や事務作業、ピースボートのプロジェクト活動などのお手伝いを通じて、旅行代金の割引を得ることができる制度です。誰でもボランティアスタッフに登録して活動することができるため、老若男女、さまざまな人がこの制度を利用しています。ボランティアスタッフ制度に関する詳しい説明や、実際にこの制度を利用して乗船した過去参加者の体験談を聞ける相談会も、ピースボートセンターで行われています。

ボランティア説明会では、NGO団体としての説明や作業内容の紹介、乗船を実現するためのコツなどが話されます。ボランティア体験談では、実際に乗船した人が感じたことや、乗船するために乗り越えたハードル（お金、時間、周囲の理解、仕事、学校など）についての話を聞くことで、より具体的に乗船について考えることができると思います。

ボランティア活動は東京、横浜、名古屋、大阪、福岡のみ

ボランティアスタッフの活動内容は大きく3種類に分けられます。ボランティアスタッフは基本的に、自分の都合に合わせて来ることができ、帰りたい時に帰ることができるため、シフトのようなものはありません。その時の気分や都合で好きな作業を選ぶことが可能です。センター側が提供できる作業量の変動はありますが、比較的自由度が高い印象です。

内勤作業

内勤作業では、主に事務所内で資料の発送や電話対応、データ入力などを行います。その他、ポスターの裏に両面テープを貼ったり、書類を裁断したりと、誰でもすぐにできる単純作業が中心です。職員や他のボランティアスタッフとおしゃべりしながら和気あいあいと作業できるため、ピースボートセンターに慣れたい方や事務作業が得意な方にオススメです。なお、内勤作業は働いた時間によって割引が発生します。

ポスター貼り

よく街中で見かけるピースボートのポスター、実はボランティアスタッフが店にお願いして貼らせてもらっているのです。

ポスター貼りは3種類の作業の中で最も効率的に割引を貯めることができるため、旅行代金の半額以上の割引を貯めて乗船する人の多くがこの作業を経験しています。中にはたくさんのポスターを貼って全額分の割引を貯める人もいるそうです。

なぜ最も効率が良いかというと、貼ったポスターの枚数によって歩合で割引を貯めることができるからです。つまり、限られた時間でいかに多くのポスターを貼れるかがカギとなります。ポスター貼りにはエリアの選び方、お店の方との交渉方法、道具の使い方など、簡単なマニュアルがあり、初めの数回はベテランのボランティアスタッフと一緒に街を回り、レクチャーを受ける必要があります。ポスター貼りは主に若者に人気の作業ですが、シルバー世代の方も多く活躍しています。

その他

内勤とポスター貼りの他にも、イベント企画やプロジェクト運営、説明会の補助など様々な作業があります。具体的には、街頭募金活動、街のごみ拾い、旅行説明会での設営や誘導などがあります。街頭募金活動は私自身が初めてボランティアスタッフで経験し、それまで気づかなかった街行く人々の温かさを体感することができました。

さまざまな経験を積みたい方や、将来自分でプロジェクトを企画してみたい方にとっても役立つ何かがあるかもしれません。こちらも内勤と同様に、働いた時間に応じて割引が発生します。

インベントが豊富なピーセン

ピースボートセンターでは、バラエティ豊かなイベントが日々開催されています。すべて自由参加で、イベントの多くは夕方以降に行われます。

勉強会

寄港地に関する基本情報や見どころ、お楽しみポイントなどをボランティアスタッフが調べて発表し合う「寄港地勉強会」や、貧困・戦争・児童労働問題など、様々な問題について専門家を招いて学ぶ「ピースボート勉強会」があります。専門家の話を聞く勉強会はピースボートが企画しているケースが多いので、興味のある方はホームページのイベント欄をチェックしてみてください。

交流会

同じクルーズに乗船予定の方を集めた交流会や、世代別交流会、過去参加者交流会などが開催されます。特に、同じ船に乗るかもしれない人との交流会は、乗船前に友達を作るチャンスですし、一緒に乗る仲間がいると感じることでモチベーションを高めることができます。世代別交流会や過去参加者交流会では、その世代ならではの乗船に関するハードルや疑問を気軽に話し合えるほか、同じような境遇を乗り越えて乗船した過去参加者の話を聞くことで、不安を解消し前向きに乗船を考える助けになります。さらに、持って行って役立った持ち物や洗濯方法などの豆知識も得られるので、一度参加してみることをおすすめします。

ボランティアスタッフによる自主企画

ピースボートセンターでは、ボランティアスタッフが自ら企画したイベントも行われています。例としては、「たこ焼きパーティー」「映画観賞会」「フットサル会」「週末ドライブ」「ディベート大会」「DJナイト」などがあります。ボランティアスタッフ活動の疲れや悩みを吹き飛ばしてくれるのは、この自主企画イベントかもしれません。もちろん、普段は学校や仕事で忙しくてボランティア活動はできないけれど、イベントには参加してみたいという方も大歓迎です。ぜひ気軽に遊びに行ってみてください。

ピースボートセンターまとめ

ここまでピースボートセンターの様々な機能や役割についてご紹介しましたが、私が最も感じているのは「人と人をつなぐ場」としての役割です。

多様な世代や異なるバックグラウンドを持つ人々が、ピースボートセンターで出会い、交流を深めることは、社会的にも大きな意義があると感じています。また、様々な人と出会うことで自分自身を振り返り、新たな価値観を構築することができます。それはボランティアスタッフ同士だけでなく、ピースボートで働く職員との交流を通しても多くの学びを得ることができました。ピースボートセンターに興味がある方は、説明会に参加するのも良いですし、ご自身の都合が良いときに気軽に訪れてみるのもお勧めです。